「ゲゲゲの鬼太郎」などで知られる日本を代表する漫画家、水木しげるは2015(平成27)年11月30日に93歳で他界した。その功績は漫画家としてだけでなく、妖怪研究家としても評価される一方、過酷な戦争体験などによる人生観から生み出された言葉にも注目が集まり、作品や人物像は世代を越えて多くの人々を今も魅了している。

そんな“快人”の人物像に迫る回顧展「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」が4月26日から5月8日まで大丸京都店6階の「大丸ミュージアム〈京都〉」(京都市下京区)で開かれる。会期中無休main

「幸福とは何か」

「回顧展の決定版」と銘打たれた同展は朝日新聞社などが主催。水木プロダクションの全面的な協力で水木の少年期の習作や戦地でのスケッチ、貸本時代からの貴重な漫画や妖怪画の原稿など初出品作品を含む130点以上を展示する。人生経験に裏打ちされた独自の哲学が読み取れる名言も紹介。作品が生み出された書斎を再現するほか愛用していた私物や世界中で収集した妖怪・精霊像コレクション、家族へのインタビュー映像や写真などを通じて「幸福とは何か」を追い求めた「人間・水木しげる」を浮き彫りにする。

料金は、一般1000円▽中高大生800円▽小学生300円▽小学生未満無料。混雑の状況によっては整理券で対応する場合や入場できない場合がある。

貧しい生活を乗り越えて410sub1

1922年(大正11)年生まれの水木は鳥取県境港市で育った。子供のころに近所に住む老婆から妖怪や精霊の話を聞かされては、死後の世界や妖怪に興味を持っていたという。1943(昭和18)年に太平洋戦争に召集され、現在のパプアニューギニア・ニューブリテン島のラバウルで爆撃を受けて左腕を失いながらも生還。戦後、紙芝居画家となり貸本漫画家に転向、貧しい生活の中で、1965(同40)年に「テレビくん」で第6回講談社児童まんが賞を受賞。「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」などヒット作を送り出した。

2003(平成15)年には境港市に「水木しげる記念館」が開館し、これまでに300万人が来場し、2010(同22)年には妻の武良布枝さんによるエッセーをドラマ化したNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」も放送された。

「ゲゲゲの人生展」は巡回展で、すでに東京展(3月8日~同20日)は終了。4月19日までは大丸梅田店15階「大丸ミュージアム〈梅田〉」(大阪市北区)で開かれており、京都展のあとは神戸、福岡、名古屋などでも開催が予定されている。


http://seiyu-journal.com/wp-content/uploads/2017/04/main-1.jpghttp://seiyu-journal.com/wp-content/uploads/2017/04/main-1-150x150.jpgraiQエンタメイベント,ゲゲゲの鬼太郎,マンガ,妖怪,水木しげる「ゲゲゲの鬼太郎」などで知られる日本を代表する漫画家、水木しげるは2015(平成27)年11月30日に93歳で他界した。その功績は漫画家としてだけでなく、妖怪研究家としても評価される一方、過酷な戦争体験などによる人生観から生み出された言葉にも注目が集まり、作品や人物像は世代を越えて多くの人々を今も魅了している。 そんな“快人”の人物像に迫る回顧展「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」が4月26日から5月8日まで大丸京都店6階の「大丸ミュージアム〈京都〉」(京都市下京区)で開かれる。会期中無休 「幸福とは何か」 「回顧展の決定版」と銘打たれた同展は朝日新聞社などが主催。水木プロダクションの全面的な協力で水木の少年期の習作や戦地でのスケッチ、貸本時代からの貴重な漫画や妖怪画の原稿など初出品作品を含む130点以上を展示する。人生経験に裏打ちされた独自の哲学が読み取れる名言も紹介。作品が生み出された書斎を再現するほか愛用していた私物や世界中で収集した妖怪・精霊像コレクション、家族へのインタビュー映像や写真などを通じて「幸福とは何か」を追い求めた「人間・水木しげる」を浮き彫りにする。 料金は、一般1000円▽中高大生800円▽小学生300円▽小学生未満無料。混雑の状況によっては整理券で対応する場合や入場できない場合がある。 貧しい生活を乗り越えて 1922年(大正11)年生まれの水木は鳥取県境港市で育った。子供のころに近所に住む老婆から妖怪や精霊の話を聞かされては、死後の世界や妖怪に興味を持っていたという。1943(昭和18)年に太平洋戦争に召集され、現在のパプアニューギニア・ニューブリテン島のラバウルで爆撃を受けて左腕を失いながらも生還。戦後、紙芝居画家となり貸本漫画家に転向、貧しい生活の中で、1965(同40)年に「テレビくん」で第6回講談社児童まんが賞を受賞。「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」などヒット作を送り出した。 2003(平成15)年には境港市に「水木しげる記念館」が開館し、これまでに300万人が来場し、2010(同22)年には妻の武良布枝さんによるエッセーをドラマ化したNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」も放送された。 「ゲゲゲの人生展」は巡回展で、すでに東京展(3月8日~同20日)は終了。4月19日までは大丸梅田店15階「大丸ミュージアム〈梅田〉」(大阪市北区)で開かれており、京都展のあとは神戸、福岡、名古屋などでも開催が予定されている。世界で100人くらいが興味を持っていそうな声優情報